ttyコマンドは、標準入力になっている端末のデバイスファイル名を表示するコマンドになります。
また、ttyはteletypewriter(テレタイプライター)の略で、テレタイプライターとは送信者側でタイプライタで文字を入力、それを電気符号に変換し、通信回線を通して、受信者側でその電気符号を文字に変換してテープに印字する装置のことをいい、電信印刷機とも言います。
ttyコマンドの利用例
端末のファイル名を表示
ttyコマンドを使用すると標準入力になっている端末のデバイスファイル名を表示することが出来ます。
コマンド例
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tty |
実行結果
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/dev/pts/4 |
また、標準入力が端末のデバイスファイルではない場合は、ttyではないことを表示します。
コマンド例と実行結果
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$echo | tty tty ではありません $ $echo | LANG=C tty not a tty |
ptsは擬似端末(pseudoterminal)のことをいい、詳しくは
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man 4 pts |
で確認することが出来ます。
端末のファイル名を表示しない
(-sオプション)
-sオプションを用いる場合、ttyコマンドは何も表示せず、終了ステータスだけを返します。
終了ステータスは、
標準入力が端末の場合は 0 になり、
標準入力が端末ではない場合は 1 になります。
コマンド例と実行結果
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$tty -s $echo $? 0 $ $echo | tty -s $echo $? 1 |