pwd - 現在の作業ディレクトリのパスを表示

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pwd コマンドは "Print Working Directory" の略で、現在の作業ディレクトリのパスを表示します。作業ディレクトリは、ユーザーが現在作業しているディレクトリのことを指します。
とても基本的なコマンドのひとつになります。作業ディレクトリが関係しているようなコマンドを実行するときの確認や他のコマンドと組み合わせて利用したり、シェルスクリプト内で作業ディレクトリを変数に格納したいときに使えます。また、シンボリックリンクが存在しているディレクトリパスをシンボリックリンクのない形式にすることもできます。

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現在のディレクトリを表示

pwdコマンドを単純に利用することで現在のディレクトリが表示されます。
作業ディレクトリは基本的にプロンプト文字列に表示されている場合が多いですがその階層が深すぎてプロンプト文字列の設定から作業ディレクトリが非表示になっている場合に使えるでしょう。

コマンド例と実行結果

シェルスクリプトで利用

シェルスクリプトの起動時点の作業ディレクトリを記憶しておきたい場合にpwdコマンドは有用です。

pwdtest.sh

シェルスクリプト内で作業ディレクトリを変更して、次のディレクトリに移るときの起点として使うと便利になります。

シンボリックリンクのパスについて(-Pオプション/-Lオプション)

シンボリックリンクを含むパスについて、pwdコマンドを使うと実装によってデフォルトの動作が異なる場合があります。

これは-Pオプション又は-Lオプションを利用することで物理的なパスか論理的なパスかのどちらのパスを表示したいかを選択できます。
Bash(確認したバージョンは5.2.2)の組み込みのコマンドの方では-Lオプションがデフォルトの動作に、GNU coreutils(確認したバージョンは8.32)の方では-Pオプションがデフォルトの動作になっています。

-Pオプションを使うと物理的(physical)なパスが表示されます。これはシンボリックリンクを含まない物理的なパスになります。

-Lオプションを使うと論理的(logical)なパスが表示されます。これはシンボリックリンクを含む論理的なパスになります。