md5sum - 128ビットのメッセージダイジェストを計算する

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md5sumコマンドはmd5というアルゴリズムによって、128ビットのメッセージダイジェスト(ハッシュ値)を計算するコマンドのひとつです。

このメッセージダイジェストはファイルの分割や転送等で利用でき、ファイルが破損していないかどうかを確認することができます。

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md5sumコマンドの利用例

メッセージダイジェストの作成
(オプションなし)

md5sumコマンドはファイルを引数に取ります。このファイルからmd5sumコマンドはハッシュ値の計算を行い、メッセージダイジェストを作成することができます。実行結果の1列目は計算されたハッシュ値で、2列目がファイルのパスになります。

また、この実行結果をファイルに保存しておくことで、md5sumコマンドの-cオプションでファイルの同一性を確認することができます。

コマンド例

file.txt

実行結果

 

より安全性を高めるためにより長いメッセージダイジェストを作成するsha256sumコマンドやb2sumコマンドが利用できます。これらのハッシュ値を計算するコマンドのオプションはほとんど同じになります。

 

 

 

ファイルの同一性をチェック
(-cオプション)

計算されたメッセージダイジェストは、-cオプションで確認することができます。-cオプションを用いるとき、引数にはメッセージダイジェストの一覧を並べたファイルを指定します。この一覧のファイルはmd5sumコマンドで作成された出力結果が利用できます。

コマンド例と実行結果

 

file1.txtとfile2.txtと作成されたchecksumの内容

 

確認されるファイルは2列目に書かれているファイルパスが利用されます。この場合はカレントディレクトリにあるfile1.txtとfile2.txtがファイルの同一性をチェックされます。ファイルパスはmd5sumコマンド指定したときのパスが利用されます。
絶対パスでハッシュ値を計算した例
ファイルを削除したり、改変した場合はエラーメッセージが表示されます。
コマンド例と実行結果

 

 

 

存在しないファイルはチェックしない
(--ignore-missingオプション)

--ignore-missingオプションは、-cオプションと組み合わせて利用することができます。--ignore-missingオプションを用いると、メッセージダイジェストを確認する際に存在しないファイルについては飛ばして、処理を行います。

コマンド例と実行結果

 

file1.txtとfile2.txtと作成されたchecksumの内容

 

 

 

エラーメッセージのみを表示
(--quietオプション)

--quietオプションは-cオプションと組み合わせて利用できます。--quietオプションを用いるとエラーメッセージのみを表示し、ファイルの同一性の確認に成功したときは特にメッセージを表示しません。

コマンド例と実行結果

 

 

 

BSDスタイル出力
(--tagオプション)

--tagオプションを用いるとハッシュ値の出力をBSDスタイルで出力できます。

コマンド例と実行結果

 

また、-cオプションでファイルの同一性を確認することができます。

コマンド例と実行結果

 

 

 

参考

GNU Coreutils: md5sum invocation