Gitでバージョン管理を行う場合、リポジトリを作成するのには必要ありませんが、リポジトリに管理したいファイルを記録する(コミット, commit)ときに名前やメールアドレスを設定する必要があります。
設定するコマンドの例は
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git config --global user.name myname git config --global user.email [email protected] |
また、コミットメッセージ等を作成するためのエディタも設定したい場合は
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git config --global user.editor vim |
のように設定できます。
プライベート利用のためにダミーの名前やダミーのメールアドレスを設定
Gitで設定する名前やメールアドレスは何かアカウントを作成するものではなく、バージョン管理システムとしてのビジネス要件での必須項目になっています。
Gitは元々オープンソースソフトウェアのプロジェクトのバージョン管理ツールとしての役割のために誰がソースコードなどのファイルを編集したかが分かるように名前やメールアドレスを設定しなければなりません。
オープンソースプロジェクト等の公開されたリポジトリにコミットする場合は公開する名前と連絡が取れる有効なメールアドレスを設定して参加しなければなりません。
学校や仕事では基本的にメールアドレスが提供されるので、基本的にそのメールアドレスを利用しても良いでしょう。
しかし、非公開で完全にプライベート目的でGitを用いたい場合は少々バッドノウハウっぽい感じになりますがダミーの名前やダミーのメールアドレスを設定するのも選択肢としてあります。
メリットとしては個人情報を設定する必要がないことがあります。
デメリットとしてはGitでのパッチをメール送信する機能等に影響がある可能性やGitと連携するサービスを利用する場合に影響がある可能性、公開するリポジトリに切り替える場合に名前やメールアドレスを設定し直す必要がある手間(コミット履歴を書き換える必要がある)などがあります。
例えば、
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git config --global user.name dummyname git config --global user.email [email protected] |
のように設定することもできます(example.comは例示用のドメインの一つでメールアドレスは無効なメールアドレスです)。
グローバルの環境にこのような設定を行うとプライベートとは別に作業している公開リポジトリに間違った名前やメールアドレスでコミットしてしまう事故が起こる可能性があります。
そのような心配を行う場合はリポジトリごとに名前やメールアドレスを設定することも可能なので、プライベート目的のリポジトリに
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git config --local user.name dummylocalname git config --local user.email [email protected] |
のように設定することもできます(--localオプションは省略可能)。
また、設定内容の優先度としてlocal > globalになっていて、localの設定が優先されます。