echoコマンドは、文字列を表示する基本的なコマンドです。
変数の内容を簡単に確認するのにも利用できます。
目次
echoコマンドとは
echoコマンドとは、引数の文字列を標準出力に書き出すコマンドです。
echoコマンドは、表示する文字列の最後に改行文字を入れ、
引数の文字列が複数ある場合、それぞれの文字列の間にスペースが入ります。
echoコマンドの構文
echoコマンドの構文
1 |
echo [option]... [string]... |
echoコマンドの利用例
文字列を表示
(オプションなし)
echoコマンドは、引数に与えられた文字列を標準出力に書き出し、表示することができます。
文字列の最後には、改行文字が入ります。
コマンド例
1 |
echo hello world |
実行結果
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hello world |
最後の改行を出力しない
(-nオプション)
-nオプションは、echoコマンドによって入る改行文字を出力しないようにします。
コマンド例
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echo -n hello world |
実行結果
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hello world |
バイナリを表示するodコマンドを利用するとechoコマンドの改行文字等の非表示文字が確認しやすいです。
コマンド例(オプションなし)
実行結果(オプションなし)
コマンド例(-nオプション)
実行結果(-nオプション)
コマンド例(オプションなし)
1 |
echo hello world | od -ax |
実行結果(オプションなし)
1 2 3 |
0000000 h e l l o sp w o r l d nl 6568 6c6c 206f 6f77 6c72 0a64 0000014 |
コマンド例(-nオプション)
1 |
echo -n hello world | od -ax |
実行結果(-nオプション)
1 2 3 |
0000000 h e l l o sp w o r l d 6568 6c6c 206f 6f77 6c72 0064 0000013 |
エスケープ文字を利用
(-eオプション)
-eオプションは、echoコマンドの文字列でエスケープ文字を利用できるようになります。
エスケープ文字は以下のようなものが利用できます。
エスケープ文字表
エスケープ文字 | 意味 |
\a | アラート |
\b | バックスペース |
\c | これ以上出力しない |
\e \E |
エスケープ |
\f | フォームフィード |
\n | 改行 |
\r | キャリッジリターン |
\t | 水平タブ |
\v | 垂直タブ |
\\ | バックスラッシュ |
\0nnn | 8進表記のASCII文字 |
\xhh | 16進表記のASCII文字 |
\uHHHH \UHHHHHH |
16進表記のUnicode |
コマンド例の実行結果は、端末によってはうまく表示できないかもしれません。
うまく表示されるとhelloとworldの間に地球のマークが出ます。
コマンド例
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echo -e 'hello \U01F30D world' |
実行結果
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hello 🌍 world |
エスケープ文字を利用しない
(-Eオプション)
-Eオプションは、echoコマンドのデフォルトです。エスケープ文字を解釈せずに通常の文字として表示します。
コマンド例
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echo -E 'hello \U01F30D world' |
実行結果
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hello \U01F30D world |
参考
外部リンクGnu Coreutils
外部リンクGnu Coreutils日本語版
外部リンクGNU Bash manual